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>第5章 その他>読書DB>異邦人
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哲学の勉強がしたくなりました。
カミュの作品は、僕はこれが始めてでしたが、心の隅にある触れてはいけない世界を、
主人公のムルソーを通じて、意識させられたような気分になりました。
太宰治の「人間失格」を読んだ時と同じような感覚です。
ママンの死に対して、涙ひとつ流さなかった主人公のムルソー。
死は悲しいものであるが、死に至るまでにはいろいろな経緯がある。
僕は、異邦人になりえると思うし、他の人はどうなんだろうと思った。
ムルソーは、マリイに、”あなたは私を愛しているか”と尋ねられて、
”恐らく愛していないと思われる”と答えている。
印象的だった、1節である。
裁判長が、”あなたはフランス人民の名において広場で斬首刑を受けるのだ”と言った。
判決に対して、何か言い足すことは無いかと問われ、”ないです”とムルソーは言った。
正直、僕にはまだこの作品を解釈しうる力がないと思う。
カミュがこの作品を完成させたのは、彼が27歳の時であった。
そして、僕はすでに28歳。しかし、まだ理解できない。
幸い、僕にはまだまだ勉強しようという気力がある。
ただただ、勉強あるのみだ。
最近、お金に関する話題が多い。
お金は大切だけど、全てではない。
哲学の世界に触れる度にそう思う。
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